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【凍霜害防止散水】茶園の凍霜害防止散水(鹿児島県)

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【凍霜害防止散水】茶園の凍霜害防止散水(鹿児島県)

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鹿児島県の茶園での「秋期防霜」散水をご紹介します。
茶園の凍霜害防止散水(※下注参照)は広く行われていますが、秋期防霜散水とは茶樹の耐凍性(霜に対する抵抗力)をつけるために、11月中旬~12月末の期間にスプリンクラーで行なう散水のことをいいます。
秋期防霜散水は、翌年の2月中旬から始まる本格的な防霜散水に備えるための大事な散水です。

秋期防霜散水では節水型防霜散水として、葉面温度を感知して散水を制御する「0℃制御」という方法が行なわれています。
これはお茶の葉温が-0.3℃を下回れば散水100秒→停止100秒を2回実施(計400秒)し、葉温が-0.3℃以上になれば散水を停止するという制御方法です。
葉温を0℃近傍に維持するので凍霜害の心配がなく、その上使用する水は必要最低限となってランニングコストが低減されます。

【使用機器】
・金属製全円スプリンクラーES-10W
・金属製半円スプリンクラーES-13P
・ポップアップライザー(外筒樹脂/中筒ステンレス)

※(注)凍霜害防止散水とは、
水が氷(こおり)に変わるときに放出する凝固潜熱を利用してお茶の葉が凍結するのを防止する散水のことです。
物質が固相(固体)から液相(液体)、もしくは液相(液体)から気相(気体)に相転移するときには吸熱が起こり、逆の相転移のときには発熱が起こります。この相転移の時は吸熱・発熱があっても、相状態が変化するだけで温度は変化しません。この熱を潜熱と呼びます。
水(液体)は氷(こおり・固体)に相転移する時に336kJ/kg(80kcal/kg)の凝固潜熱を放出します。気温が低下しそうな時に事前に散水し、葉面に付着した水が氷(こおり)になるときの凝固潜熱を利用することによりお茶の葉が0℃以下になって凍結するのを防止し、気温の低下からお茶を保護することができます。